タワマン、タワーマンションの略ですが、都内で不動産を考える際に、結構多くの人が選択肢に入れては悩む物件ではないでしょうか。高額なわりに土地の持ち分はないので、「どれだけ価値があるかわからない(不安定)」「でも便利なところにあるから相場はほぼ上がってる」という状況から、本当の価値の見極めが難しい、もはやビットコインとか得体のしれない投資案件のように感じている方も多いのではないでしょうか。そのあたりで悩みぬいていくと「タワマンはいずれは廃墟になる=やめとけ」みたいな極論にたどり着くわけです。でもこれって本当のことなんでしょうか。
廃虚になったタワーマンションはどんなものかご存じですか
日本のタワーマンションで廃虚化したものを具体名で挙げられる人はほとんどいないんじゃないでしょうか。日本のタワーマンションの歴史はまだ浅いので廃虚化するほど古いものはほとんどないのが現在の状況でしょう。なので、我々としてはタワーマンションというものが将来どういうものになるかはわからないというのは当然といえます。、
海外の例はあるの?
では日本じゃなければあるの、という話で行けば例はあります。例えば下はタイのサトーン・ユニーク・タワーですが、完全な廃虚となっています。そのままほっとけ精神ですよね。電気ガス水道もうないので、ライフラインがないので住めない、という状態です。
いや、海外って特殊なので、日本で考えられないの?
タワーマンションそのものはないですが、廃虚化したビル、廃虚化した団地、廃虚化した温泉地というのは皆様も見たことはあるんじゃないでしょうか。基本的にタワーマンションとビルは同じです。そういう意味で、廃虚化することは当たり前ですが、あり得る話なのです。
しかし、かといってじゃあ日本の古い団地はすべて廃虚化しているでしょうか、築古のビルが立ち並ぶ地域はすべてスラム化していますでしょうか。そうでもないですよね。即売れする古い団地はありますし(なんといっても昔の団地はコンクリートがしっかりしているので頑丈ですもんね)、古いビルの多い東京駅の目の前の八重洲地区だって活気があります。
廃虚化する条件
タワーマンションが廃虚化するのは、鉄筋コンクリート造りの寿命が短いわけじゃありません。ニューヨークのビルで100年以上たってる鉄筋のビルなんて普通にあります。
じゃあ廃虚化する条件ってなんでしょうか。先ほどお伝えした海外の廃虚マンション、日本の廃虚ビル、廃虚団地、廃虚温泉地、いずれも共通点は何かと考えると「人」ですよね。人の導線があるかどうか。人が活気をもたらしているかどうかです。
結局のところ、タワーマンションがどうなるか、というのはタワーマンションどうこうという話ではなく、単純に立地の問題ですね。土地柄的に不便であったり、スラム化するような要因があったりしたら、いずれは人が離れていき廃虚化します。しかし、何世代入れ替わっても人が住み続けたくなるようなところでしたら廃虚化なんてことはない、ということです。
そのような意味で、「2050年にはタワマンは廃虚化する」というのは嘘といっていいでしょう。ただの煽り記事です。都内のタワマン全部が廃虚化するようでしたら、多分それは遷都しているか、日本がどうにもならなくなっている状態でしょうね。それでしたらタワマンに限らず都内の不動産全部だめでしょう。
「タワマンのすべてが廃虚化するわけではない」とお伝えしただけで、中途半端な土地のタワマンはだめですよ、これまでの歴史からすればそれは廃虚化するでしょうから。
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