ルビーのプラチナ結婚指輪から見えてくる価値

今日は昔結婚指を購入したショップさんから「指輪のクリーニングをしませんか」という話がきたので、朝銀座にいってきました。改めて投資としてのジュエリーってどうなんだろうな、と思いましたね。

金のリングにすべきだったか、供給が少ないから価値が高いというのは幻想。

私の時代は金よりプラチナのほうが希少であるといわれており、プラチナのほうが価値があると当たり前のようにいわれておりました。クレジットカードの世界でもいまだにゴールドカードよりプラチナカードの方が上位ですよね。でも、今逆転しているんです。プラチナより金のほうが高いんですね。プラチナの主な用途が工業用ということで、その需要が減ったのが理由その1、そして、金が投資用などで需要が増えているのが理由その2です。

供給が少ない=価値がある ということを盲目的に信じてしまっていては損をするということですね。私は指輪を作ってもらうとき、ゴールドのほうが安く作れるといわれたのですが、上記の理由をあまり精査しないままチョイスしてしまいました。やっぱりきちんと物の価値を判断しないとだめですよね。

ダイヤモンドの評価はこれから変わる

人工ジュエリーの影響はもう受けないルビー

社会的な需要の変動とともに、イノベーションによって供給が変わることもありえます。ルビーは大昔から人工制作にトライされ生産可能になったことで、一時価値が下がりましたが、現在では、天然ものと人工ものを見分け方が確立され、天然物の価値は安定しているとのことです。このようにイノベーションでこれまでの常識を覆して価値低下をすることもありえることがわかります。

ちなみに画像は天然物のルビーです。大理石に引っ付いている赤いのがルビーの原石で、ミャンマー産のルビーが価値が高いのはこの大理石からとれることが多いことで、割れたりしないことだそうです(上の玄武岩からとれる場合は鉄分を含んで割れやすいなどがあるそうです)。

ダイヤモンドの人工ものの製造技術の発展

合成ダイヤモンドといわれる人工ものは100年前くらい前からあるそうなのですが、製造技術も向上してきており、天然ダイヤモンドと見分けのつかないレベルになってきているということです。そして2018年からとうとう世界のダイヤモンドの総元締めのデビアスがこの合成ダイヤモンドのジュエリーブランドを立ち上げたところで一気に今合成ダイヤモンドの市場が活性化してきたということです。

厄介なのがダイヤモンドの場合、価値評価の軸に純度の高さが入ってくるということです。天然物よりむしろ人工もののほうが純度が高いため、合成ダイヤのほうがいいじゃないとなりかねないということです。このあたりを含めて、鑑定としてどう評価していくかということが今後の課題だそうです。

コロナで原油の価格が一気に落ちましたが、希少だといわれていたものが、シェールガスから石油が生成できるようになったり、実は希少じゃないことがわかったりとかの背景がありました。全く同じですね。突然供給過多というのは別に何にでも起こりうることです。

やっぱり常に収益を生むものが資産かな

不動産でも人に貸して賃料として受け取る利益を「インカムゲイン」、土地が値上がりして売ったときに増えた利益を「キャピタルゲイン」といいますが、価値というのは時間の中で変動するものです。どうなるかわからないものを後生大事に資産と考えてはいけないですね。宝石なんかもレンタルしてレンタル料が入れば資産ですが、持ってるだけでは資産とはいえないかなと思います。

というか、まあこの話のスタートは結婚指輪なので、資産とかそういった類のものではないんですけどね。

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